乗り越えられる壁と時間

有名な女子水泳選手の病名の告白には衝撃を受けましたね。
病の床から「神様は云々」「乗り越えられない壁云々」 トップを走り続けたアスリートの意識にオッサンはハタと気づかされるのです。
きっと壮絶な闘病をも乗り越える、いや、乗り越えて欲しい。

しかし、18歳という若さと可能性、与えられる時間に正直嫉妬するのも本音なんです。
先日の貴重な経験は職業柄で比喩的にしか表現出来ませんが、例えば私がスキーが大好きで、中級コースならば華麗に果敢に滑れるレベルで、たまたまその姿を見た方が「上手いね!上級コースでも大丈夫だよ!」って上手く誘ってきて、自分の大いなる勘違いも手伝って、上級コースに行くんだよね。
そしたら滅茶苦茶上手で若い連中がわんさかいて、そこで急斜面をたまたま上手く滑れて、拍手されて「こぶ斜面でモーグルもやってみなよ!」とか「ポールのあるコースで滑降やってみなよ!」とか、上級のスキー仲間を増やそうとそのクラスの皆で声を掛けてくるんだよね。
滑ってみて、そのクラスの実力を見せつけられて初めてその「大いなる勘違い」に気付くんだけど、自分に都合の良い言い訳なんてしたくなくて、悔しくて、乗り越えるべき壁と思って誰もいない夜のコースで必死に猛特訓するんだよ。
で、何とかごまかしながら必死に喰らいついていくんだけど、悲しいかなその若く実力ある方々と違って、そもそもの実力差と老化は、次々現れる慣れないコースやスキルの壁に対して夜中に猛特訓をしても時間が掛かったり、体に掛かる異常な負荷に耐え切れなくなるんだよね。今更インナーマッスルを鍛えたり、更にドリンク剤を飲んで深夜特訓するなんて無理があり過ぎるんだよね。「中級に戻るよ!」なんて口に出しても「また~冗談でしょ~w」って流されて、そのうち転んだり、コースアウトしたりして、化けの皮が剥がれ始めて、いつか自分にかたをつける時が来るんだね。きっと。

中級コースで、過剰な負荷なく、楽しく、ゆったり滑ろうなんて考えは逃げなのかな~?
中級レベルが何かを犠牲にしながら、描く発想やシナリオも面白いんだけどな~