老いては困る!新事業承継対策

新聞報道で2015年度の道内企業での休廃業・解散件数が前年度比12.7%増の1,467社に及んだとの事。この数字は同年の倒産企業255社の6倍に相当する規模になる。その内経営者の年令で60歳代以上が6割強を占めている。

我々支援者にとっても事業承継は大きなテーマで、私も必要に駆られ対策等の勉強に勤しんでいる。財務・税務・法務・組織・・・求められる知識は膨大になる事はたとええ勉強の段階でも分かる。なかなか対策が進まない理由と共に、支援する専門人材が不足する訳だ。

先日とある金融機関の方との面談で、提案、談笑した事を記したい。

承継対策の前提は代表者の老い

代表者の老いは融資を行う金融機関にとっても事業継続性へのリスクに違いない。

老いに対する対策が事業承継対策。交替(承継)するフレッシュで健康的な人材がいれば問題は無いと考えるが、現実はそうはいかない。そもそも財務内容がボロボロの企業を継ごうなんて例え身内であっても嫌に違いない。財務は好転させる事は出来るが、代表者が老いてはそれも難しいのではないだろうか?たとえ良好でも株式評価に伴う税対策もあり、時間が掛かる

そうだ、承継には時間が掛かる。相当な時間を稼がねばならない。

老いとは老いに伴う時間的リスクとは何なのか?代表者のトップセールス力か?多額の退職金か?トップセールス力は権限委譲を進め組織力を高めておけば良い。経営者保険にも活躍してもらおう!残るは急逝急病に伴う業績悪化とマネジメントに必要な体力と精神的な面になる。

何が言いたいか?金融機関はじめ支援者は権限委譲と組織作りへの教育と支援を行い、体力・精神面の対策に乗り出さなければならない。時間稼ぎの支援だ!

ではどうやって?やっぱり実感出来る飴とムチ。

権限委譲に関してはこれから監督省庁から求められる事業性評価(融資)の項目に加え点数化。融資の際に金利で差(+-)をつけ、利率の理由で説明し促す。自力が不可であれば外部専門家を活用してでも進める。

体力・精神面ではどうだろう?

老いに伴う健康・体力診断結果に応じた貸出金利や保証料減免の実施、いやペナルティーを科すべく金利アップや保証料アップを行っては如何だろう。
モラルハザードを避けるため銀行指定の病院での検査は当然。

経営者は否が応でも健康に対する意識を新たにし、管理し始めるだろう。

体力診断も同様にである。

しかし、無頓着で頑固な親父もまた多い。そこでスポーツクラブの法人利用権のチケット配布やウォーキング会への案内、経営者の為の笑いヨガ教室、座禅会への案内・・・挙げればきりがないが、数値として現れる効果が金利や保証料に反映されるという事。

 本格的対策に必要な時間を相当稼ぐのだ!

血圧○○○以上で0.125%ずつUP HbA1c 6.5以上で0.25UP 7.0以上で0.5UP 

BMI指数○○以上で○%UP、体力検定○点毎に0.125%のUPとか、参加ポイント加減算なんかも。 定期的に見直しとかも必要になるが新規・借換時に実施が現実的だろうか?若い経営者・後継者に対しても使える。
きっと診断数値以上の効果が企業にもたらされる事となるだろう!

爆笑しながらの雑談。仕事には笑いは必要と最近実感する。

承継専門家ではない人間の独り言でした。でも現場では笑えた。